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内窓の効果がないと感じるケースは?原因になりやすい5つの条件

内窓の効果がないと感じるケースは?

内窓の効果を感じにくいのは、製品の性能というより「窓以外に熱の通り道が残っている」ときです。

同じ部屋の他の窓、玄関のすきま風、換気口、室内の湿度。この4つは、工事の前に確認しておけるものです。

監修:エコサーモハウス(有限会社梅林板金) 代表 平賀 友浩/プロフィール

公開日 2026年8月28日/最終更新日 2026年8月28日(本記事は2026年8月時点の制度情報にもとづいています)/読了時間 約9分

出典・参照:一般社団法人 日本サッシ協会『快適な住まい情報室 REPORT #01』(2025年7月発行)/先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(記事末尾に一覧)

内窓を検討していると、「入れたけれど変わらなかった」という話を目にすることがあります。これから工事をする立場からすると、一番気になるところだと思います。

この記事では、効果を感じにくくなる条件を先に整理します。多くは工事の前に確認できるもので、知っていれば工事の範囲を決める段階で避けられます。

夏の暑さで検討している方へ
暑さの型によって、窓以外の要因が効いている場合があります。熱こもりタイプ診断でご自宅がどの型かを先に確認できます。

冬の寒さ・結露で検討している方へ
結露が残るケースは湿度と換気が関わります。冬の寒さ・結露を解決で原因の見方を解説しています。

図1 内窓が効くしくみと、崩れる条件

効くしくみ ── 熱の通り道をふさぐ
既存窓の内側に空気の層をつくり、熱の出入りを抑えます

崩れる条件 ── 別の通り道が残っている
同じ空間の他の窓・玄関・換気口・床下。ここが開いていると差が出にくくなります

製品の性能ではなく、工事の範囲の問題であることが多くを占めます

内窓を入れても効果を感じにくいのは、どんなときですか?

熱の通り道が窓以外に残っているときです。同じ部屋の他の窓を工事していない、玄関ドアからすきま風が入る、換気口が開いたまま、床下から冷える——このいずれかがあると、窓1ヶ所を直しても室内の温度は動きにくくなります。

効果を感じにくくする5つの条件

同じ空間の窓を、一部しか工事していない 同じ部屋・つながった空間に窓が複数ある場合、工事していない窓から熱の出入りが続きます。最も多いパターンです。

玄関ドア・勝手口からのすきま風 窓を直しても、玄関から入る外気は残ります。玄関が居室と直接つながっている間取りでは影響が出やすくなります。

換気口や給気口が開いたままになっている 換気は必要なものですが、位置と開き具合によっては体感に響きます。ふさぐのではなく、風の当たり方を調整します。

床下・天井裏からの熱の出入りが大きい 足元だけ冷える、2階だけ暑いといった症状は、窓以外の経路が関わっていることがあります。

期待している変化が、断熱の範囲を超えている 内窓は熱の出入りを抑える工事で、冷暖房そのものを不要にするものではありません。

この5つはいずれも、現地調査の段階で確認できます。条件が整いにくい場合は、その旨をお伝えしたうえで工事の範囲をご相談しています。

同じ部屋の窓を1ヶ所だけ工事すると、なぜ弱くなるのですか?

空気はつながった空間のなかで動くためです。一方の窓で熱の出入りを抑えても、もう一方の窓から出入りが続けば、室内の空気はそこを通って入れ替わります。部屋単位で見ると、残した窓の面積がそのまま弱点になります。

図2 同じ空間の窓をどこまで工事するか

大きい窓1ヶ所だけ工事
面積の大きい窓を優先する考え方。残る小窓からの出入りは続きます

同じ空間の窓をまとめて工事
部屋全体としての熱の出入りが減り、体感の差が出やすくなります

隣接する部屋まで広げる
ドアで区切られていない空間は、ひと続きとして考えます

どこで区切るかは、間取りとドアの位置を見て判断します。効果は住宅の条件により異なります

夏に住宅へ入ってくる熱の約73%は窓などの開口部を通ります(アルミサッシ+単板ガラス住宅のモデル試算)。この割合は住宅全体で見た数字なので、窓を部分的に残せば、その分だけ割合も残ると考えるのが実際に近くなります。


ご自宅の「同じ空間」がどこまでかを見分ける(タップで開きます)

ドアで仕切られているか 常に閉めているドアがあれば、そこで区切って考えられます。開けっ放しにしている場合は、ひと続きの空間として扱います。

吹き抜け・階段でつながっていないか 階段や吹き抜けがあると、上下階がひと続きになります。2階の暑さが1階に降りてこない、逆に暖気が2階へ抜けるのはこのためです。

引き戸・欄間の上が空いていないか 和室周りに多い構造です。上部が開いていると、空気は行き来します。

区切りが多い住まいほど、部屋単位で進めやすくなります。


結露は、内窓を入れれば止まるのですか?

結露の抑制が期待できますが、出なくなると言い切れるものではありません。結露は室内の水蒸気の量と、ガラス面の温度の関係で決まります。内窓はガラス面が冷えにくくする方向に働きますが、室内の水蒸気が多ければ内窓側に出ることがあります。

室内の水蒸気が多い 加湿器の使用、洗濯物の室内干し、開放型のストーブなど。水蒸気の発生量が多いほど、結露は出やすくなります。

換気が足りていない 水蒸気が室内にとどまります。換気を止めていると、断熱を高めた分逆に湿気がこもることがあります。

既存窓と内窓の間に湿った空気が入っている 内窓を開け放したままにしていると、間の空間に室内の空気が入り込みます。閉めた状態で使うことが前提の作りです。

内窓を入れたあとに結露が出た場合、工事の不具合とは限りません。まず湿度と換気の状況を確認します。断熱による効果は住宅の条件によって異なるため、同じ工事でも住まいごとに現れ方が変わります。

工事の前に確認しておけば、防げるもの

図3 現地調査で確認している5つの点

1同じ空間にある窓の数と面積
どこまでを一度に工事すると体感が変わるかを見ます。

2玄関・勝手口・換気口の状況
窓以外の経路が残らないかを確認します。

3窓枠の奥行きと下地の状態
内窓が納まるか、ふかし枠が必要かを判断します。

4日射の入り方と方位
西日が入る部屋など、日射そのものへの対応が要るかを見ます。

5過去の補助金の利用歴
同じ開口部は再申請できないため、対象になる窓を確定します。

内窓の工事自体は、1窓あたり最短約1時間から進められます。短時間で終わる分、どこまでを工事するかを決める段階が仕上がりの体感を左右します。

本記事の補助金は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO₂加速化支援事業(先進的窓リノベ2026事業)」の内容です。対象製品・工事内容・申請時期などの要件があり、事務局の審査があります。予算の上限に達した時点で受付は終了します(交付申請の予約は2026年11月16日まで、交付申請は2026年12月31日まで)。要件を満たす場合でも補助金の受給を保証するものではありません。

効果が出にくい条件でも、できることはありますか?

あります。窓の範囲を広げる、ガラスの種類を変える、窓以外の経路に手を入れる——この3方向で調整します。どれが有効かは原因によって変わるため、まず何が効いているのかを切り分けてから決めます。

原因ごとの打ち手

感じにくい原因調整の方向備考
同じ空間に未工事の窓がある工事する窓の範囲を広げる面積の大きい窓から順に。補助額も窓ごとに加算されます
西日など日射そのものが強いガラスの種類を変えるLow-Eガラスは日射を反射します。方位によって選び分けます
玄関・勝手口からのすきま風開口部の断熱を窓以外にも広げるドア交換も先進的窓リノベ2026事業の対象工事です
床下・天井裏からの熱窓以外の部位を含めて検討する一部屋断熱・まるごと断熱の範囲になります
室内の湿度が高い換気と水蒸気の発生源を見直す工事ではなく使い方の調整で変わることがあります

どの方向が有効かは現地調査で判断します。効果は住宅の条件により異なります。

窓の範囲を広げる場合、まるごと断熱まで一度に進める必要はありません。同じ空間の窓をまとめる、次に隣の部屋へ、という順で広げられます。

補助金の面では、工事する窓が増えるほど補助額の合計も増えます。先進的窓リノベ2026事業は製品ごとの定額を合計する仕組みのため、範囲を広げる判断と補助額の増加が同じ方向に働きます。

スマホで窓の写真を送るだけ。LINEで無料見積り

同じ部屋の窓をまとめて撮って送っていただければ、どこまで工事すると差が出やすいかをお伝えします。効果が出にくい条件がある場合も、そのままご説明します。西三河エリアは出張費無料で現地調査へお伺いします。

内窓の効果について、よくあるご質問はありますか?

冷暖房との関係・一部だけ工事した場合・結露が残る場合について、ご相談の多い5つをまとめました。個別の条件は現地調査で確認します。

内窓を入れれば、エアコンを使わなくてもよくなりますか?

そうはなりません。内窓は熱の出入りを抑える工事で、室温を下げたり上げたりする装置ではありません。冷暖房の効きが変わる方向に働きますが、冷暖房そのものが不要になるわけではありません。効果は住宅の条件により異なります。

同じ部屋に窓が3つあります。1つだけでも意味はありますか?

その窓からの熱の出入りは抑えられます。ただし残る2つから出入りが続くため、部屋全体の体感としては変化が小さくなります。予算の都合で分ける場合は、面積の大きい窓から順に進めると差が出やすくなります。

内窓を入れたのに結露が出ました。工事の不具合ですか?

不具合とは限りません。室内の水蒸気の量が多いと、内窓側のガラスに結露が出ることがあります。加湿器の使用、洗濯物の室内干し、換気の不足などが重なると起きやすくなります。まず湿度と換気の状況を確認します。

寒さが変わらないのですが、窓以外に原因はありますか?

玄関ドアのすきま風、換気口からの外気、床下からの冷えなどが考えられます。窓の断熱で改善する範囲と、それ以外の経路は別の話です。どこから入っているかは現地で確認して切り分けます。

効果を感じにくい条件かどうかは、事前に分かりますか?

現地調査でおおむね分かります。同じ空間にある窓の数と面積、玄関や換気口の状況、窓枠の奥行き、日射の入り方を確認します。条件が整いにくい場合は、その旨をお伝えしたうえで範囲をご相談します。

この記事の出典はどこで確認できますか?

本文で用いた数値と制度の内容は、次の公開資料で確認できます。金額・期限は制度の運用により変わることがあるため、ご検討時は各公式サイトの最新情報もあわせてご確認ください。

一般社団法人 日本サッシ協会『快適な住まい情報室 REPORT #01』(2025年7月発行)
https://www.jsma.or.jp/Portals/0/images/eco/pdf/sumai_johoshitsu_01(202507).pdf

先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(対象工事・過去補助を受けた開口部の扱い)
https://window-renovation2026.env.go.jp/

本記事は2026年8月時点の公表情報にもとづいています。記載の割合はアルミサッシ+単板ガラス住宅のモデル試算です。補助制度の内容・受付状況は変更される場合があり、交付には要件と審査があります。補助金の受給を保証するものではありません。断熱による効果は住宅の条件によって異なります。

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